アーチェリーパラドックス撮影隊 

ウイキペディアによると、パラドックス(paradox)とは本来数学や哲学などの論理の分野の言葉で、「直感的には正しく思えるが実は間違っているもの」および「直感的には間違っているように思えるが実は正しいもの」を言う。とあります。
 
 アーチェリーにおいては、矢をセンターショットより少し外へ出すようにセッテングしないと、見かけ上まっすぐ飛ばないというような現象を「パラドックス」と言ったそうです。
 
 射手に怪しげなパワーを送る2人。
撮影は運・根・勘
弦の挙動に注目! 
管理人は、矢が飛ぶ際の蛇行現象そのものを「アーチェリーパラドックス」と言うものだと思っていましたが、パラドックスという言葉の意味からすると、「放物線状に飛んでいるはずなのに、実はグネグネ飛んでいる」とこじつけているいるようです。
 

  というわけで、この非センターショットでも的に当たる現象と、蛇行して飛ぶ現象を映像でキャッチしたいのですが、業務用カメラではないのでなかなか技術的な制約が多く、満足な撮影が難しいのです。

 この現象が詳しく解明されますと、プランジャーのクリアランスが劇的に改善され、ベインが破れることはなくなり、矢の寿命も飛躍的に伸びるのではないかと思います。
 また、撮影方法を工夫することにより、将来はベアシャフトチューニングやらペーパーチューニングが必要なくなるのではないでしょうか!

 目からウロコの発見がありました。
@「弦」の挙動です。矢を放ちきった後も、グニャグニャに暴れていること。このため、いわゆる「返り弦」で痛い目を見るわけですね。
Aクリッカーが切れて即時に放っているはずなのですが、実際には意外と長時間かかっています(約0.1秒)。また、スパッ!とリリースしているのではなく、ダラ〜とリリースすることもあるようです。
Bレスト上でのパラドックスですが、上下方向のたわみも観察できました。だから、レストのピンが金属疲労により折損することがあるわけですね。
Cクリアランスが悪い場合は、ベインが「ガツン」とハンドルに当たっているので、一般的に「当たらない位置にノックを回転させる」という解決法は、根本的な解決策ではないということです。
D手でリリースした場合は、弦はまっすぐ戻るのではなく左から回り込むように戻っています。(右射の場合) これが、パラドックスの原因であり、またアームガードが必要となる原因でもあるのですね。
Eリリースを綺麗にしたつもりでも、矢を放ったあとの弦は進行方向に暴れるだけでなく、進行方向に直角方向にも暴れています。

 シャフトは、グネグネしながら、かつ、回転しながら飛翔しているので、これにかかる負荷は相当あるように感じます。特に複合素材の矢の場合には、素材の伸縮の差による接合部の剥離や金属疲労によるスパインの変化が生じやすいのではないかと考えます。
 また、返り弦を極限まで綺麗に揺れるようにリリースできるように練習することが、矢飛びの安定をもたらし、「腕に当たる病」「羽根もげ病」を容易に克服できると思われます。

uukhaのVX1000はオールカーボンリムで、先端部分のリカーブが大きいのですが、この部分が先に返りながら、後の部分が続くような感じで、特に先端部分は弦を巻き込んでいきます。
 
【蛇 行 編】
 
アルミ矢での挙動 アルミ矢での挙動。
弦の動きにも注目!
カーボン矢での挙動
カーボン矢での挙動
コマ送りです。
カーボン矢での挙動 カーボン矢の挙動。さすがにカーボン矢は速いですね。  カーボン矢での挙動 インドアでの挙動(動画)床の木目と対比でき、蛇行がうまく観察できます。
カーボン矢での挙動
的面までの蛇行がうまく観察できます。
(その1) 
カーボン矢での挙動 的面までの蛇行がうまく観察できます。
(その2)
カーボン矢での挙動 18m的面までの蛇行がうまく観察できます。(その3)  カーボン矢での挙動 50m的面までの蛇行がうまく観察できます。(その4)
カーボン矢での挙動 50m的面までの蛇行がうまく観察できます。(その5)  カーボン矢での挙動 50m的面までの蛇行がうまく観察できます。(その6)
カーボン矢での挙動 15ポンドの弓で射つとこんな感じです。 カーボン矢での挙動  16ポンドの弓で射つとこんな感じです。
カーボン矢での挙動  藩主の渾身の射です!    
 
 
【プランジャー編】

カーボン矢での挙動 プランジャーをクリアしていく様子が観察できます。(その1上面撮影) カーボン矢での挙動 レストでの上下動の様子が若干観察できます。(その2側面撮影)
カーボン矢での挙動 プランジャーをクリアしていく様子が観察できます。(その3上面撮影) カーボン矢での挙動 レストでの上下動の様子が大きく観察できます。(その4側面撮影) 
カーボン矢での挙動
ベインがハンドルに当たる様子が観察できます。(その5上面撮影)
カーボン矢での挙動 プランジャーを綺麗にクリアする様子が観察できます。(その6上面撮影)
カーボン矢での挙動 プランジャーを綺麗にクリアする様子が観察できます。(その7上面撮影) カーボン矢での挙動  プランジャーを綺麗にクリアする様子が観察できます。(その8上面撮影)  
カーボン矢での挙動 弦が矢を弾くまでの挙動(まっすぐに戻らない)が観察できます。(その9上面撮影)  カーボン矢での挙動 プランジャーを綺麗にクリアする様子が観察できます。2連発サービス版
(その10上面撮影)
カーボン矢での挙動 その5を改善した様子を観察できます。(その11上面撮影)  カーボン矢での挙動 プランジャーを綺麗にクリアする様子が観察できます。(その12上面撮影)


【俯瞰、その他編】

カーボン矢での挙動 弦が進行方向にまっすぐ戻らず、返り弦が前後左右に揺れる様子を観察できます。 カーボン矢での挙動 リリースの手の動きが観察できます。
カーボン矢での挙動  リムが不規則に揺れる様子が観察できます。 カーボン矢での挙動 センタースタビの揺れる様子が○×▲@ですね!。
カーボン矢での挙動  真上から撮った苦心作! カーボン矢での挙動  下から撮った苦心作!
カーボン矢での挙動  あのカーボン100%のuukha-vx1000の挙動です。 カーボン矢での挙動 撮影中に他の矢が写り込んだ偶然作
カーボン矢での挙動  HOYTステルスショットの挙動 カーボン矢での挙動   HOYTステルスショットの挙動2
カーボン矢での挙動  いわゆる「返り弦」
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カーボン矢での挙動   いわゆる「返り弦」
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